農業を営む人とは?

こう聞くと、大抵の人が「農家」と答えると思います。

しかし、法律上では、人は「自然人」と「法人」の二種類に分類されます。

農業業界では、これに則り
農業を営む自然人を「農家」
農業を営む法人を「農業法人」
と、分類します。

では、農業法人とは何でしょうか?

農業法人には、様々な分類があります。

また、農業法人化するメリットもあります。

詳しく見ていきましょう。

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農業法人とは

農業法人とは、農業を営む法人を指します。

そして農業法人は、「一般農業法人」と「農業生産法人」に分類されます。

一般農業法人と農業生産法人の違いは、農地を所有できるかできないかの違いです。

農業生産法人は、農地法の規定を満たすことにより農地の所有が認められます。
対して一般農業法人は、農地を所有できないため、主に農地を借りて農業を行います。

さらに、一般農業法人は
・会社形態をとる「会社法人
・組合形態をとる「農事組合法人
の二つに分類されます。

会社法人には一般の会社と同様に、株式会社・有限会社・合資会社・合名会社・合同会社があります。

農事組合法人は農業者を組合員とし、農業協同組合法に基づいて設立されます。

農業生産法人の要件

農業法人には、「一般農業法人」と「農業生産法人」があり、
さらに「農業生産法人」となるためには要件を満たす必要があります

要するに、農業法人として農地を所有するためには、審査があるということです。

要件とは、
個人ではなく法人であること
直近3年間の農業の売上高が、事業全体の半分以上であること
法人の構成員の4分の3以上が農家などの関係者であること
全役員の過半数が、年間60日以上農作業に従事している構成員であること
です。

これら全てを満たすことで、「農業生産法人」となることができます。

農業法人化するメリット

まず、「農業を法人化する」というのは2つのパターンがあります。

一つ目としては、それまで農家だった人が法人を設立するパターンです。
「法人化する」というと、主にこちらの場合が多いと思います。

二つ目としては、それまで農業を行っていなかった企業が農業を始めるパターンです。

これら2パターンで、法人化することができます。

そして、農業を法人化することには大きなメリットがあります。

詳しく見ていきます。

税制上のメリット

所得には所得税が課されます。
農家の場合、この所得税は累進課税によって所得が高ければ高いほど租税として多く徴収されます。

しかし、法人化することで、所得のうち800万円以上は税率が25.5%で一定となります

また、法人化すると役員報酬が必要となります。
この役員報酬は、法人税の課税対象額から損金として差し引くことができるため、その分節税することが可能となります。

経営管理能力上のメリット

農業法人化することで、それまで個人農家だった人は「経営者」となります。
この肩書きが自分に付与されることで経営責任に対する自覚を促し、経営者としての意識改革を促進できます。

また、家計と経営が分離するので、経営管理が徹底されます。
例えば、従業員が家族であっても就業規則を決め、給与を支払わなければならなくなります
個人農家とは違い、どんぶり勘定ではいけなくなるのです。


信頼・資金調達面でのメリット

法人化すると、財務諸表の作成を義務付けされます。
このように財務を可視化することで、金融機関や取引先からの信用が増します

信頼が高まると、資金調達の面でも融資を受けやすくなります。
加えて、農業法人は個人農家と比べて大額の融資を受けることも可能となります。

人材確保面でのメリット

例えばあなたが農業業界に就職したいと思った際、「個人農家」と「農業法人」のどちらを選択するでしょうか?

おそらく、大半が「農業法人」を選ぶこと思います。

これは、みなさんが少しでも安心できるところで働きたいと思っているからです。

法人化することで、農業従事者の福利厚生面の充実させることができます。
さらに労働時間等の就業規則の整備、給与制の実施等による就業条件の明確化が求められるため、農業従事者が企業を選択する際の目安にもなります。

このように、しっかりと福利厚生面が整備することは、優秀な人材の確保のつながります

農業の発展に貢献する農業法人

農業はまだ成長産業にあり、開拓の余地が多くあります。
それに伴い、農業の法人化が加速しており、年々増加しています。

ある業界が発展するためには、民間企業が活発になることは必須条件です。
農業業界も農業法人が増えることで、様々なビジネスが生まれ、より発展すると思います。

もし将来農業に従事しようとしているなら、法人化することも視野に入れておくべきですよ。

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