農薬は農業と切っても切り離せない関係にあります。

近年、有機農業などの推進により農薬をできるだけ減らす取り組みも増えてはいますが、実際はこれからも完全に無くなることはないでしょう。そのため、農業に興味がある方、農業に従事している方などにとっては必ず知っておくべき知識です。

そこで、二回に分けて農薬について詳しく解説していきます。

第一回では「定義」「分類」「メリット」「リスク」など、基本的なものを解説します。

※第二回はこちらからどうぞ。

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農薬の定義

農薬は、「農薬取締法」によって定義付けされています。

農薬の定義は
(1)農作物を害する菌、線虫、だに、昆虫、ねずみその他の動植物、ウイルスなどの防除に用いられる殺菌剤、殺虫剤、その他の薬剤
(2)農作物等の生理機能の増進または抑制に用いられる植物成長調整剤、発芽抑制剤その他の薬剤
(3)農作物等の病害虫を防除するための「天敵」
とされています。

(1)は、基本的な農薬のことです。いわゆる農作物に害を与える動植物やウイルスなどを退治するものです。

(2)は、栄養剤や成長抑制剤などをイメージすると分かりやすいです。農作物には、さらに成長を見込んだ方が好ましい場合や、これ以上成長すると悪影響を及ぼす場合などがあります。その場合に、農作物の生理機能を農薬を使って操作することで、ベストな状態にもっていきます。

(3)も、意外かもしれませんが農薬と言われています。この「天敵」というのは、例えば農作物にとって害虫であるアブラムシを捕食するクサカゲロウです。このクサカゲロウは、アブラムシにとって「天敵」となりますが、農業者にとっては結果的に農作物を守ることにつながるため、農薬と同じ機能となります。かつ、自然にも優しいため近年注目されつつある農薬です。

日本において「農薬」と言えるのは、この3つの定義のどれかに当てはまった場合を言います。

農薬の分類

農薬にはいくつかの種類があります。

その種類と使用の用途を図にまとめました。

これら10種類の農薬を、時と場合によって使い分けていきます。

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農薬のメリット

次に農薬を使うことによるメリットを紹介します。

これは、少ない労力・時間で一定の効果が得られることが大きなメリットとなります。

例えば農薬を使わなくても、病害虫に強い品種を利用する、病害虫に強い品種を作り出すなどでも、農作物を守り健康的に育てることはできます。

しかしこれには大きな労力や時間が必要となるため、農薬を利用し、少ない労力・時間で効果を出しているのです。

農薬のリスク

対して、農薬を使うことによってリスクも生じます。

(1)消費者への被害
農薬は化学的なものが多いです。そのため、農薬が残留した農作物を食べることで消費者の健康を脅かす可能性があります。

(2)農薬使用者への被害
農薬は、実際に農薬を利用する農家の方へも被害が生じる可能性があります。特に、農薬に触れたり散布した農薬を吸い込んだりすることで、被害が生じます。

(3)環境への被害
農薬を使うことで、周辺の環境を脅かすことがあります。例えば、水質汚濁、周辺の動植物への被害、周辺の住宅への被害などがあります。

農薬を使用する際には、これらのリスクを考慮して使用することが求められます。

まとめ

第一回では、農薬の基本的な事項について解説しました。

特に、農薬のリスクについてはよく知っておく必要があります。農薬は便利ではありますが、その分リスクも生じるため、注意が必要です。

ここまで理解した方は、第二回でお待ちしています。

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