野菜や果物などの農作物を栽培する方法として、農業上では大きく分けて二つに分類することができます。

一つ目に「露地栽培」、二つ目に「施設栽培」です。
これらは、同じ農作物を育てる場合でも、管理方法や経費に大きな違いがあります。

では、それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。

<スポンサーリンク>
露地栽培とは

露地栽培とは、ハウスなどの設備を使わず露天の耕地で作物を栽培する農法のことです。

特に露地栽培では、天候や季節の影響を非常に受けやすく、その状況に合わせた臨機応変な対応が求められます。そのため、長年の「経験と勘」が特に必要となる農法になります。

露地栽培は遥か昔から行われている栽培方法ですが、現代と比較しても大きく変化している点は少ないです。理由は、自然という不確実的なものを相手にしているためです。しかし、昨今では少しずつではありますがICTの発達による恩恵を受けることで、生産性を上げることが可能になってきました。

施設栽培とは

施設栽培とは、ビニールハウスなどを利用して野菜や果樹などを栽培する農法のことです。施設栽培の中でも「ハウス栽培」は最も有名なものであり、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

近年では、温度や湿度、CO2などの量を調整することができ、自然環境の影響も大きく受けないため、一年を通して安定して農作物を栽培することが可能になります。

また、露地栽培とは違いテクノロジーの恩恵を最も享受できるのも施設栽培の特徴であり、農業の六次産業化においても注目されている栽培方法です。



メリット・デメリット

続いて、露地栽培・施設栽培のメリットとデメリットを紹介します。

露地栽培

○メリット
・広大な敷地を利用して農作物を栽培できる
・四季折々の農作物を栽培できる
・有機栽培など、自然本来の育て方ができる
・施設栽培と同一面積であれば、コストが安く済む
○デメリット
・天候の影響を大きく受ける
・虫や動物などの脅威がある
・経験と勘が農作物の出来を左右しやすい

施設栽培

○メリット
・天候の影響を受けにくい
・一年を通して安定して栽培できる
・テクノロジーの恩恵を享受しやすい
○デメリット
・設備投資に金がかかる
・大規模化が困難

ーーーーーーーーーー

こうして見ると、それぞれ一長一短であることが分かります。

しかし、近年では施設栽培の人気が特に若者の間で高まっている傾向があります。理由は、施設栽培がテクノロジーの恩恵を受けやすいという点にあります。露地栽培では、自然を相手に栽培するので「経験と勘」が必要になります。一方で、施設栽培では温度や湿度をデータで管理し、調整することができます。また、リスクも少なくて済みます。

こういった理由から、施設栽培の人気が高まりつつあります。

露地栽培と施設栽培の経営収支

では、露地栽培と施設栽培ではどちらの方が高い利益を出しやすいのでしょうか。


(参考:http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h21/pdf/t_data_4.pdf)

農林水産省の「農業経営統計調査 営農類型別経営統計」を参考に、対象農作物を野菜だけに絞って、「露地栽培」と「施設栽培」を比較していきます。

この図から分かることは、
・施設栽培は露地栽培に比べて、費用が2倍必要
・施設栽培は露地栽培に比べて、利益が2倍ある
ということです。

施設栽培は費用こそかかりますが、天候などの影響が少なく、害虫などのリスクも少ないため、安定して大きな利益を出せています。テクノロジーを活用して生産性を上げているのも、利益が大きい要因の一つだと思います。

しかし、これはあくまで平均額なので、露地栽培でも施設栽培以上の利益を出すことは可能です。ただ、データ上では施設栽培の方が高い利益を出せるということです。

まとめ

ただ、農業に従事するといっても、どういった形態でどの農作物を栽培するかで全然違った知識が必要になります。

今回紹介した「露地栽培」と、ハウス栽培を代表とする「施設栽培」も大きな選択肢です。

それぞれの違い、メリット・デメリットは押さえておくといいですよ。

<スポンサーリンク>